2016年3月23日水曜日

メルセデス W123とW116

先日、ふらふらとほっつき歩くうちに、メルセデスのセミクラシック、W123,W116系で有名なショップの近くまで来ていることに気が付きました。
お邪魔してきました。


なんとなく日頃から「絵が積めるツーリングワゴン」を探してはいるのですが、やはり目が行くのはセダン。




グリーンメタリックのW123型。W123というのは、今で言うところのEクラスに相当するベンツで当時は「ミディアムクラス」と呼ばれていました。
1976年〜1985年まで作られていたメルセデス初めての普及型セダンです。

普及型といってもエンジンの排気量は2800cc。直列6気筒です。今はもうメルセデスは全てV6かV8になってしまいましたが、やはり直6エンジンは素晴らしいのです。

日本ではもちろん高級車。今の2000ccぐらいの性能しかないのですが、当時はかなりの高性能車です。

メルセデスが「ベンツ」と呼ばれていた時代。「理想のクルマ」としてドイツ車の神話を打ち立てていた頃のクルマです。
中東でトヨタや日産が走り回る前は、このミディアムクラスが広く普及していたのです。





今のベンツに比べたら本当にシンプルですが、日本に入ってくるクルマはパワーウィンドウ、集中ドアロックやエアコンは全車標準装備だったそうです。
写真のクルマは1982年式で、なんとエアバッグまで付いてます。
1980年型から装備しています。
ちなみに日本車でエアバッグが搭載され始めたのは1980年代終わり頃から。




ATは3速。

それにしてもシンプル。僕が昔乗ってたゴルフとそんなに変わらない(笑)
ゴルフより売れていた時期もあるそうです。
シートはファブリックとビニールレザーのコンビ。あんまり贅沢には作ってないのですね。

メルセデスをして曰く「我が社は高級車を作ってる訳ではない。実用車を作っているのだ」と豪語していたのがこのW123型です。



もう一つのクルマはW116。今で言うところのSクラス(当時もSクラス)。
同色なので紛らわしいのですが、違うクルマです。


ミディアムクラスより20cmぐらい長くて、幅もちょっとある。1970年〜1980年と、先のW123より一世代古いのですが、非常に良く似ています。
というより、このW116が最初にあって、それをコストダウンして普及版にしたのがW123です。


見分け方は、先のW123(ミディアム)の方はシングルバンパーですが、W116(Sクラス)の方はもう一つ小さなバンパーがライトの下についています。そしてトランクがやや長い。

ドアや小さな部品に至るまで、コストなんかそっちのけで作った感があって、ドアなんか金庫のように重くてしかも建て付けも素晴らしい。
このベンツのドア以上にしっかりしたドアはないんじゃないでしょうか。
これに比べたら今のベンツなんか紙並にペナペナです。
オートクルーズも付いてます。

ちょっと意外だったのは、シートの柔らかさです。
これ以降のメルセデスはかなりシートが固くて「ドイツ車のシート」に対する今の我々のイメージそのままなのですが、このW116はまるでアメリカのソファのようにスプリングがぼわんぼわんしています。
ヘタっているのかと思いきや、これが正常なのだそうです。
フィット感はありませんが体重をしっかり支えていて、柔らかいのに沈まない、不思議なシートでした。


「普段の足に使いたい」と言ったら、「問題なく使えます」と言われました。
ただ都内のユーザーの平均が年間5~6000kmだそうで、その倍は走る僕にとっては消耗度合いはもっと大きいような気もします。

それと、今の電気仕掛けのクルマに慣れた身にしてみると、あちこち手動でギコギコやる「コンフォートセダン」というのはやはりいろいろ我慢して乗る必要があるだろうなあと感じます。
これがスポーツカーなら当然なんてことないんですけど。

やっぱりW124あたりが自分にはフィットするのかなあ。



メルセデス W123とW116

先日、ふらふらとほっつき歩くうちに、メルセデスのセミクラシック、W123,W116系で有名なショップの近くまで来ていることに気が付きました。
お邪魔してきました。


なんとなく日頃から「絵が積めるツーリングワゴン」を探してはいるのですが、やはり目が行くのはセダン。




グリーンメタリックのW123型。W123というのは、今で言うところのEクラスに相当するベンツで当時は「ミディアムクラス」と呼ばれていました。
1976年〜1985年まで作られていたメルセデス初めての普及型セダンです。

普及型といってもエンジンの排気量は2800cc。直列6気筒です。今はもうメルセデスは全てV6かV8になってしまいましたが、やはり直6エンジンは素晴らしいのです。

日本ではもちろん高級車。今の2000ccぐらいの性能しかないのですが、当時はかなりの高性能車です。

メルセデスが「ベンツ」と呼ばれていた時代。「理想のクルマ」としてドイツ車の神話を打ち立てていた頃のクルマです。
中東でトヨタや日産が走り回る前は、このミディアムクラスが広く普及していたのです。





今のベンツに比べたら本当にシンプルですが、日本に入ってくるクルマはパワーウィンドウ、集中ドアロックやエアコンは全車標準装備だったそうです。
写真のクルマは1982年式で、なんとエアバッグまで付いてます。
1980年型から装備しています。
ちなみに日本車でエアバッグが搭載され始めたのは1980年代終わり頃から。




ATは3速。

それにしてもシンプル。僕が昔乗ってたゴルフとそんなに変わらない(笑)
ゴルフより売れていた時期もあるそうです。
シートはファブリックとビニールレザーのコンビ。あんまり贅沢には作ってないのですね。

メルセデスをして曰く「我が社は高級車を作ってる訳ではない。実用車を作っているのだ」と豪語していたのがこのW123型です。



もう一つのクルマはW116。今で言うところのSクラス(当時もSクラス)。
同色なので紛らわしいのですが、違うクルマです。


ミディアムクラスより20cmぐらい長くて、幅もちょっとある。1970年〜1980年と、先のW123より一世代古いのですが、非常に良く似ています。
というより、このW116が最初にあって、それをコストダウンして普及版にしたのがW123です。


見分け方は、先のW123(ミディアム)の方はシングルバンパーですが、W116(Sクラス)の方はもう一つ小さなバンパーがライトの下についています。そしてトランクがやや長い。

ドアや小さな部品に至るまで、コストなんかそっちのけで作った感があって、ドアなんか金庫のように重くてしかも建て付けも素晴らしい。
このベンツのドア以上にしっかりしたドアはないんじゃないでしょうか。
これに比べたら今のベンツなんか紙並にペナペナです。
オートクルーズも付いてます。

ちょっと意外だったのは、シートの柔らかさです。
これ以降のメルセデスはかなりシートが固くて「ドイツ車のシート」に対する今の我々のイメージそのままなのですが、このW116はまるでアメリカのソファのようにスプリングがぼわんぼわんしています。
ヘタっているのかと思いきや、これが正常なのだそうです。
フィット感はありませんが体重をしっかり支えていて、柔らかいのに沈まない、不思議なシートでした。


「普段の足に使いたい」と言ったら、「問題なく使えます」と言われました。
ただ都内のユーザーの平均が年間5~6000kmだそうで、その倍は走る僕にとっては消耗度合いはもっと大きいような気もします。

それと、今の電気仕掛けのクルマに慣れた身にしてみると、あちこち手動でギコギコやる「コンフォートセダン」というのはやはりいろいろ我慢して乗る必要があるだろうなあと感じます。
これがスポーツカーなら当然なんてことないんですけど。

やっぱりW124あたりが自分にはフィットするのかなあ。



2016年3月8日火曜日

中古車が好き

中古車屋さん巡りが好きです。
話題の新車を見にディーラーにもよく行くけど、やっぱり中古が好き。

新車にはない独特の雰囲気。

もちろんオンボロは好きじゃないです。
キレイで古いのが好き。
でもキレイなだけじゃダメなんだ。
2年落ち3年落ちなんてのはてんで興味がない。
改造車もダメ。アメリカ風のレストアもいただけない。
古いのにやけにピカピカしてるのも違う。



新車の頃の姿から、次第に熟成し老成していく時間というものが、クルマにはあると思っています。

やれつつあるのに、新車の頃にはなかった風格が出てきます。
これは同じクルマであっても、あるのとないのとがあるのです。
走行距離じゃない。
年式じゃない。
性能じゃない。
ボディが輝いてるかどうかじゃない。
キズがあるかないかではない。

顔を見ると分かる
座ってみると分かる
エンジンをかけると分かる
離れてみると分かる「氣」

僕はこれを日頃「佇まい」と呼んでいます。



大切にされてきたクルマは、何かが宿っている。
まだまだ働けるのに放置されているクルマは何かを訴えている。
十分に働いたクルマは、自らの命を終えようとして、鼓動が消えつつある。

「こんなところに、こんな名車が!」ということもあります。
現行の頃はつまらないクルマだなあと思っていたクルマがやけに光って見えることもあります。
クルマ屋さんが命を吹き込んだクルマもあります。

そんな佇まいのクルマに出会うと、クルマ好きの血が騒ぎ出します。
どれも欲しくなります。
そして「これ買う!」と言いたくなります。



中古車が好き

中古車屋さん巡りが好きです。
話題の新車を見にディーラーにもよく行くけど、やっぱり中古が好き。

新車にはない独特の雰囲気。

もちろんオンボロは好きじゃないです。
キレイで古いのが好き。
でもキレイなだけじゃダメなんだ。
2年落ち3年落ちなんてのはてんで興味がない。
改造車もダメ。アメリカ風のレストアもいただけない。
古いのにやけにピカピカしてるのも違う。



新車の頃の姿から、次第に熟成し老成していく時間というものが、クルマにはあると思っています。

やれつつあるのに、新車の頃にはなかった風格が出てきます。
これは同じクルマであっても、あるのとないのとがあるのです。
走行距離じゃない。
年式じゃない。
性能じゃない。
ボディが輝いてるかどうかじゃない。
キズがあるかないかではない。

顔を見ると分かる
座ってみると分かる
エンジンをかけると分かる
離れてみると分かる「氣」

僕はこれを日頃「佇まい」と呼んでいます。



大切にされてきたクルマは、何かが宿っている。
まだまだ働けるのに放置されているクルマは何かを訴えている。
十分に働いたクルマは、自らの命を終えようとして、鼓動が消えつつある。

「こんなところに、こんな名車が!」ということもあります。
現行の頃はつまらないクルマだなあと思っていたクルマがやけに光って見えることもあります。
クルマ屋さんが命を吹き込んだクルマもあります。

そんな佇まいのクルマに出会うと、クルマ好きの血が騒ぎ出します。
どれも欲しくなります。
そして「これ買う!」と言いたくなります。